最初と最後の講義

 数年前の、ちょうどこの時期だったと思うが、講義が終わった後に学生がやって来て「僕は大学で始めて受けた講義が先生ので、今日も学生時代最後の講義が先生のでした。良い大学生活でした」と言われ、じーんとなったのを思い出した。彼はもう卒業してるけど、今はどうしてるだろう?

 ・・・とtwitterで呟いたら、その学生(今は卒業生)の方から、以下のようなリプライが来たことがあった。

突然のリプライ失礼します。数年前でなくちょうど一年前に先生とそのような会話をしました。(人違いでしたらすみせん…) どちらの講義も心に残る授業でして、たまにレジュメを見返しては参考文献に挙げられている本を読んでおります。

  教師冥利に尽きる話である・・・。この方は、今は編集関係の仕事をされているらしいが、いつかどこかで仕事でお会いすることもあればイイな、と。

 それはさておき、我々の頃と違って、いまの学生は本当にマジメである。いつの世にも耳にする(ヘシオドスの頃から言われていた?)「今日びの若いモンわ」といった類の話は、少なくとも、わたしが教えている学生たちには当てはまらないように思われるのだ。

 翻って、わたし自身が初めて受けた講義/最後に受けた講義は一体何だったろうか・・・。駒場の頃に受けた講義で記憶に残っているのは、米倉明先生の法学Ⅰと藤本隆志先生の哲学、あとは太田昭子先生の英語だったが、最初/最後は、どうしても思い出せないのであった。