大学院ガイダンスでの挨拶

 以下、大学院主任としての初仕事。 2015年4月1日。備忘のため掲載しておく。

○ まずはご入学・ご進学おめでとうございます。
○ 私も17年ほど前に大学院に「入院」しましたが、この世界は「退院」というものはないので、病気が重くなるほど、助教・准教授・教授とか新しい病名がついて行きます。先ず皆さんが獲得すべき病名は「修士」とか「博士」でありますが。
○ 研究は、基本的に誰の手も借りることは出来ず、自分ひとりでやるものなので、先ず修士論文や博士論文を仕上げるまでの間は、精神の健康に十分に留意して生活を送って下さい。
○ これまで多くのひとが精神に失調を来したのを目にしてきたので、これは最も大切な問題です。
○ この点、わたし自身の短くない研究生活からの助言としては、とにかく朝起きて、夜寝ることです。夜遅くまで起きていて良いことは何もありません。
○ モリス・ブランショという人の言葉に次のようなものがあります。
○ Les gens qui dorment mal apparaissent toujours plus ou moins coupables :
que font-ils ? Ils rendent la nuit présente.
○ 日本語で言うと「夜熟睡しない人間は多かれ少なかれ罪を犯している。 彼らはなにをするのか。夜を現存させているのだ。」という意味。
○ 要するに、「早く寝ろ」ということです。
○ そういうわけで、本日以降、早寝早起きを励行し、研究に邁進して頂ければと思います。
○ 以上。