『黒人差別とアメリカ公民権運動』、或いは政治小説/漫画の金字塔
昨日の講義で触れた文献の中でも、特にジェームス・M・バーダマン 『黒人差別とアメリカ公民権運動 ―名もなき人々の戦いの記録』は必読。この本は、地味なタイトルなのだが、中身はタイトルからは想像も出来ない衝撃的なもので、本当に良い本だと思う。以前、これを読んだ学生が「新書読んで初めて泣きました」と言っていたのが記憶に残っている。
黒人差別とアメリカ公民権運動 ―名もなき人々の戦いの記録 (集英社新書)
- 作者: ジェームス・M・バーダマン,水谷八也
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2007/05/17
- メディア: 新書
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同様に大統領選絡みの政治小説の金字塔としてアノニマス著『プライマリー・カラーズ』を挙げたが、これも素晴らしい。先に挙げたバーダマンの本と言い、アメリカのどうしようもない面と本当に素晴らしい面のいずれもが活きいきと描き出されている。『プライマリー・カラーズ』はジョン・トラボルタ主演で映画化されているが、それについてはコメント不能(察して下さい・・・)。
- 作者: アノニマス,Anonymous,黒原敏行
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 1996/06
- メディア: 単行本
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同じ政治モノでもイギリスのだとマイケル・ドブズの『ハウス・オブ・カード』があるが、これはドラマ版の『野望の階段』が本当に秀逸で、NHKでもう1回放送して欲しいくらいだ。
日本だと『票田のトラクター』とかになるのかな。上記の諸々とは趣きを異にするけど、『票田のトラクター』は日本の現実政治に興味のある人間には必読の書だろう。モデルが誰かを考えると大変に感慨深かったり・・・(まあ、小沢一郎と袂を分かった元秘書だと言われているが・・・小沢をモデルにしたと思われる人物も登場する)。
- 作者: ケニー鍋島,前川つかさ
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 1990/05
- メディア: コミック
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余談だが、業田良家の政治漫画も味わい深い。中曽根政権末期から竹下政権くらいまでを所謂「中曽根裁定」を軸に描いた『シアターアッパレ--ゴーダ版・現代政治家体系』などは、この頃まだ生まれていない学生とかが読むと、とても勉強になるのではないだろうか。まあ、業田良家の最高傑作は、もちろんのこと『自虐の詩』なのではあるが・・・。
- 作者: 業田良家
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 1989/06
- メディア: 単行本
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- 作者: 業田良家
- 出版社/メーカー: 竹書房
- 発売日: 1996/06
- メディア: 文庫
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