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フォリー・ベルジェールのバー

 このブログは私の記憶の外部化もひとつの目的なので、以下、どうしてもタイトルを忘れてしまう絵について。この絵をいつか、或る本の表紙にしたいのだが・・・。

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 フォリー・ベルジェールのバー(Un bar aux Folies Bergère)。エドゥアール・マネ(Édouard Manet)が1882年に完成させた油絵。マネが完成させた最後の作品。現在は、ロンドンのコートールド・ギャラリー所蔵。

 フォリー・ベルジェールは、1869年開業のミュージックホールで現在でもパリで営業している。マネが描いたのは、その中にあるバーカウンター。

公式サイト:http://www.foliesbergere.com/

 同時代の日本は、明治元年東京奠都戊辰戦争の終結、版籍奉還)~明治15年(軍人勅諭発布、時事新報発刊、福島事件)など。

 正面の女性の左右に配置された酒瓶、シャンパンは分かるのだが、あとの酒はグラッパとか・・・他は何だろう?特に下の酒瓶、どっかで見たことがある気がするのだが・・・。

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 ・・・とtwitterの方でも【緩募】したところ、早速大変親切な方からリプ頂き、バスペールエール(Bass Pale Ale)と判明。

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 なお、絵そのものについては、以下の解説が参考になる。

 主題には、近代都市社会が抱える諸々の不確かさが込められている。フォリー=ベルジェールは、パリ社交界の上流の人々や高級娼婦たち(ドゥミ=モンド)の娯楽場として人気があった。娼婦たちは、ロビーや通路で公然と客を取っていた。

 女性バーテンダーのおかれた立場もあいまいである。彼女たちはまず飲み物を出すためにそこにいるが、同時にまた、カウンター上の酒瓶のように、彼女たち自身も商品となりうるのである。マネの絵は、こうした不確かさを提起しているようだ。

 それは描写方法によっても強調されている。カウンターの酒瓶やフルーツボウルは鮮やかで緻密に描かれているのに対して、女性バーテンダーの姿は大ざっぱで簡潔だ。これは、何よりも彼女がカウンターの後ろにいることでわかるように、彼女の商品性を強調するもので、演じる役割のうちに彼女自身の立場のあいまいさを示している。

http://www.nikkei.co.jp/topic7/court/gallery3-6.html

  「ドゥミ=モンド」という言葉があるのか。知らんかった。調べてみたら、以下。

Demi-monde refers to a group of people who live hedonistic lifestyles, usually in a flagrant and conspicuous manner. The term was commonly used in Europe from the late 18th to the early 20th century, and contemporary use has an anachronistic character. Its connotations of pleasure-seeking often contrasted with wealth and ruling class behavior.

http://en.wikipedia.org/wiki/Demimonde

 『椿姫』の主人公ヴィオレッタ・ヴァレリーとかも、そうらしい。なるほど。半/反社交界とでも言おうか。花柳界とかとは、またちょっと違うな。

 追加。絵に関する解釈としては、下記のサイトも参考になる。

 http://blog.goo.ne.jp/sekai-kikoh-2007/e/10fa9fdb5fe680e4f9bdf1d79cc9efcc