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驚天動地の逃亡活劇--顔伯鈞著・安田峰俊編訳『「暗黒・中国」からの脱出』

昨日、読み終わった安田峰俊編訳『「暗黒・中国」からの脱出』について、以下。この本、安田さんの「編訳」になってるけど、もともとの原稿は顔伯釣という中国の民主化運動をしている人から、書き溜めていた30万字を超える分量の原稿を安田さんが託され、そ…

「エンブレムです・・・」(挨拶)

以下、ある本について以前書いておいたものを気が向いたのでアップしておく。特に何も考えずにアップしている。 (近所の某Fの科学会館にて)私「すいません~、こちら本も扱ってますよね?」某Fの科学会員「あ、大丈夫ですよ。何をお探しですかあ?」(とて…

『神聖喜劇』 と「なけなしの公共性」

昨日迂闊なことをペロっとtweetしたら、色々な方からご教示を頂いた。 ?? 「学生」を「生徒」というのは、アレだけど。 「~教授」という呼び掛けは、むしろダメかと。「教授・准教授・講師」とか職名であって敬称ではない。兵卒が「~大佐」と呼び掛けな…

「学会による政治的意見表明」に関する小文備忘

思うところあって、高橋和之「学術的「学会」による政治的意見表明に思う」『ジュリスト』No.1213(2001.12.1)を久しぶりに読み返してみた。 ジュリスト 2001年12月1日号(No.1213) | 有斐閣 この小文(全3頁)、きわめて滋味深いものなので、以下にその内…

中島恵『なぜ中国人は日本のトイレの虜になるのか?』--単純な日本自賛本にあらず

中公新書ラクレの中島恵『なぜ中国人は日本のトイレの虜になるのか?』読了。 なぜ中国人は日本のトイレの虜になるのか? - 「ニッポン大好き」の秘密を解く (中公新書ラクレ) 作者: 中島 恵 出版社/メーカー: 中央公論新社 発売日: 2015/04/09 メディア: 新…

中国皇帝をめぐる人類最大の権力闘争--『十三億分の一の男』

峯村健司『十三億分の一の男』読了。評判の高い本だったので読もう読もうと思っていたのだが、やっと読めた。 十三億分の一の男 中国皇帝を巡る人類最大の権力闘争 作者: 峯村健司 出版社/メーカー: 小学館 発売日: 2015/02/26 メディア: 単行本 この商品を…

鈴木静男『物語 フィリピンの歴史』メモ

物語 フィリピンの歴史―「盗まれた楽園」と抵抗の500年 (中公新書) 作者: 鈴木静夫 出版社/メーカー: 中央公論社 発売日: 1997/06 メディア: 新書 購入: 1人 クリック: 57回 この商品を含むブログ (6件) を見る 1)先スペイン期 ●サンスクリット系の文字が…

傑作。黙って買って読め--安田峰俊『境界の民』

安田峰俊『境界の民』、読了。掛け値無しの傑作である。繰り返し言うけど、すぐAmazonでポチるか本屋に走った方がイイ。これ読まないのは生きてるの損してるくらい勿体ないから。 境界の民 難民、遺民、抵抗者。 国と国の境界線に立つ人々 作者: 安田峰俊 出…

希少な資源としての権力の育て方--砂原庸介『民主主義の条件』

民主主義の条件 作者: 砂原庸介 出版社/メーカー: 東洋経済新報社 発売日: 2015/03/27 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (5件) を見る 巷では第18回統一地方選挙が繰り広げられているが、本日、折よく砂原庸介『民主主義の条件』(東洋経済)を読了し…

ライシテをめぐる闘争史--谷川稔『十字架と三色旗』

シャルリー・ヘブド事件に接し、久しぶりに「ライシテlaïcité」について勉強し直そうと思い、谷川稔『十字架と三色旗』山川出版(1997年刊)を読了。以下、備忘のメモ。 念のためだが、ライシテというのは、フランス語で「世俗性」とか訳されるもので、政教…

ライシテ、移民、共和国(メモ)

on going... 1)ライシテ(政教分離)の歴史的位相 ■ ジャン=ボベロ『フランスにおける脱宗教性(ライシテ)の歴史』文庫クセジュ フランスにおける脱宗教性(ライシテ)の歴史 (文庫クセジュ) 作者: ジャンボベロ,Jean Baub´erot,三浦信孝,伊達聖伸 出版社/…

詩人と権力者

某先生に「面白い」と教えて頂き、川本皓嗣「詩人フロストとオバマ大統領」を読んでみた。岩波の『図書』2014年9月号に掲載されている。 この内容については、川本氏の名前に「オバマ」や「フロスト」を絡めて検索すれば色々出てくるので、そちらで話の細部…

男のパスタ道

15時くらいから余りに暑くアタマが働かないので、仕事をするのを諦め、最近、話題?の土屋敦『男のパスタ道』を読んだ。 男のパスタ道 (日経プレミアシリーズ) 作者: 土屋敦 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社 発売日: 2014/06/10 メディア: 新書 この商…

磯田光一 『左翼がサヨクになるとき』

過日、磯田光一の『左翼がサヨクになるとき』(1987)を読了した。文芸評論などを読むのは実に久しぶりのことだが、予想外に面白かった。磯田氏のものは、昔、『殉教の美学』と『永井荷風』を読んだことはあったのだが、この本は存在だけ知っていたものの恥…

行政代執行と 『ぼくの村の話』

Facebookを見ていたら、友人の行政法学者が「行政代執行」の実例を知ってもらうため、学生さんたちに「橋下知事・行政代執行でイモ畑を撤去/2008年」という動画(YouTube)を見て貰ったという話を書いていたのだが、行政代執行にまつわる形で私がすぐに想起…

ひとをして語らしめる書/速水健朗 『1995年』

ようやく、速水健朗著『1995年』ちくま新書、読了。既に多くの書評も出ているものの、以下、蛇足ながら。 1995年 (ちくま新書) 作者: 速水健朗 出版社/メーカー: 筑摩書房 発売日: 2013/11/07 メディア: 新書 この商品を含むブログ (9件) を見る 著者は私と…

秋田美人の謎

過日、所用のため生まれて初めて秋田市を訪れた。これまでも盛岡までは通ったことがあったのだが、そこから左に折れて日本海側に向かい、東京から新幹線で4時間の旅程である。 市内の新装相成った県立美術館には、藤田嗣治(レオナール・フジタ)の大作「秋…

與那覇潤・東島誠 『日本の起源』

與那覇潤・東島誠(2013)『日本の起源』太田出版、読了。 與那覇さんから、だいぶ前に御恵贈いただいていたのだが、帰省した際に與那覇ファンの父にあげてしまったので、再度購入し、ようやく読了の運びに。ちなみに父は、以前、やはり帰省の際、たまたま、…

『日本思想史講座』第4巻:近代(補遺)

日本思想史講座(4)近代作者: 末木文美士,黒住真,佐藤弘夫,田尻祐一郎,苅部直出版社/メーカー: ぺりかん社発売日: 2013/06/24メディア: 単行本この商品を含むブログを見る 過日、徂徠研に参加し、河野論文の合評を拝聴させて頂く。当日は夕刻より韓国からのお…

尾原宏之『大正大震災』(白水社)

今日は折角なので、"尾原祭り"とすることにした。台風来てて外出られないし。 そういうわけで、以前、尾原さんから『大正大震災』を御恵贈いただいた際に、返礼と共にお送りした私信に添付した感想に若干加筆・修正をかけて、以下、掲載しておく。 大正大震…

尾原宏之『軍事と公論』(1)、たぶん続く・・・

友人の尾原宏之さんの最近著『軍事と公論』(慶應義塾大学出版会)の書評記事が、本日、読売新聞朝刊(9/15)に載っていたので、その紙面より。文字が小さいので中身は読めないと思うが、雰囲気だけ。webの方で水曜か木曜くらいに読めるようになるはずか、と…

『日本思想史講座』第4巻:近代(3・完)

日本思想史講座(4)近代作者: 末木文美士,黒住真,佐藤弘夫,田尻祐一郎,苅部直出版社/メーカー: ぺりかん社発売日: 2013/06/24メディア: 単行本この商品を含むブログを見る 松田宏一郎「福沢諭吉と明治国家」読了。いつものことながら松田先生の書かれたものは…

『日本思想史講座』第4巻:近代(2) 続く・・・かもしれない

「大部分引用句から成る作品を書くこと---- 想像しうる限りの気ちがいじみた寄木細工の手法 ----」Arendt, Hannah, 1968, Men in Dark Times, Brace & World, Inc., New York(阿部斉訳『暗い時代の人々』河出書房新社、一九八六年/訳196頁。) 與那覇潤「…

『日本思想史講座』第4巻:近代(1)....たぶん、続く

日本思想史講座(4)近代作者: 末木文美士,黒住真,佐藤弘夫,田尻祐一郎,苅部直出版社/メーカー: ぺりかん社発売日: 2013/06/24メディア: 単行本この商品を含むブログを見る 同僚の河野有理先生より最近シリーズ刊行された『日本思想史講座』第4巻を頂いたので…

ジェラルド・カーティス 『代議士の誕生』

代議士の誕生(日経BPクラシックス) (NIKKEI BP CLASSICS)作者: ジェラルド・カーティス,山岡清二,大野一出版社/メーカー: 日経BP社発売日: 2009/09/25メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 1人 クリック: 17回この商品を含むブログ (8件) を見る 55年体制…

塙和也『自民党と公務員制度改革』/包括政党「自民党」の黄昏

白水社から、この7月中に刊行される塙和也著『自民党と公務員制度改革』を御献本頂いたので、早速読んでみた。(未だ発売前なのだけど)少し感想を。 自民党と公務員制度改革作者: 塙和也出版社/メーカー: 白水社発売日: 2013/07/17メディア: 単行本この商品…

長岡弘樹『教場』/刑事訴訟法の副読本?

せっかく早起きしたので、ついでに。最近、珍しく警察?小説を読んだ。正確には警察“学校”小説なのだが、長岡弘樹『教場』小学館。新聞が週刊誌の書評で絶賛だったこともあり、週末、何のけなしに読んでみた。 教場作者: 長岡弘樹出版社/メーカー: 小学館発…

北朝鮮と世界正義論

北朝鮮 14号管理所からの脱出作者: ブレインハーデン,申東赫,園部哲出版社/メーカー: 白水社発売日: 2012/09/19メディア: 単行本 クリック: 3回この商品を含むブログ (3件) を見る ブレイン・ハーデン著 『北朝鮮14号管理所からの脱出』 白水社、読了。心が…

児玉聡『マンガで学ぶ生命倫理』/脳神経倫理学

遅まきながら、児玉聡さんから頂いた『マンガで学ぶ生命倫理』読了。高校生とかが読むのに良い本だと思った。各章末尾に付された「映画・小説から」という小さな欄、学生・生徒向けにはここら辺から話を膨らませると教えやすいかも。小説とか映画とかうまく…